
No.7(1998年6月発行)
発行者:愛育病院院長 事務局:愛育病院事務部管理課
| この『愛育ひろば』にはみなさまの声をたくさん載せたいと考えています。愛育病院へのご要望、育児のこと、お子さんの自慢etc.何でも結構です。ぜひ下記アドレスまでお寄せ下さい。 |
『お父さんの育児参加』 病院長 山口 規容子
| 最近お父さんの育児参加というのがいろいろ話題になっています。昔は、お父さんは会社で仕事、お母さんは家で
家事・育児と役割分担が決まっていて、働くお母さんも少数でした。さらに社会の風潮も、男が子どものオムツをかえる・子どもをお風呂に入れるなんてとんでもないというものでしたから、育児を好んでするお父さんなんかいなかったわけです。私の知人のNちゃんのパパは、結婚するまでは小さな赤ちゃんに全然関心がなく、ママが妊娠したと知ったとき自分が育児をするなど思ってもみませんでした。たまたま、愛育病院が希望者に夫立会いを許可していたので、『ママが心細がるからついていてやるか』と軽い気持ちで参加しました。
Nちゃんの誕生の瞬間はパパに大きなインパクトを与えました。Nちゃんがわが子だという強い印象を受けたのです。退院してからはパパはママから頼まれたのでもないのにまめまめしくNちゃんの世話をするようになりました。その奮闘ぶりはこれまでのパパを知っている周囲の人を驚かせ、呆れさせました。ついに会社を辞めて育児に専念してもいいと言い出して皆が大笑いしました。Nちゃんもパパが大好きで、泣いてもパパが抱くとピタッと泣きやむのでパパの育児もますます拍車がかかるわけです。 お父さんの育児参加については、お母さんに代わってどのくらいの時間、どのくらいの仕事をこなすかは必ずしも重要なポイントではないようです。何かとストレスの多い育児に関してお父さんが精神的に支えることが、お母さんの育児不安の解消に大きくプラスになるのです。子育てにおけるお父さんの役割は、単に育児作業を分担するだけでなく、お母さんとは違った子どもの接し方によって、お母さんに生活の上でのゆとりを与え、家族ぐるみでのより良い子育てに共同参加することにあると思います。 |
『応援しています!〜病棟より』 4階病棟主任 水沢 信子
| 平成8年4月から愛育病院は大きく変わりました。以前は小児科と婦人科との混合病棟でしたが、それまでの小児科病棟はNICUに、そして元の婦人科病棟はきれいに改修されました。NICUの開設によって、未熟児を管理できる機器が整備され、安静治療を必要とする妊婦さんも安心してお産を待てる所になりました。これは妊婦さんと赤ちゃんにとって本当に大きな贈り物だと思います。
どんな小さな赤ちゃんでも治療できるシステムを持った病院はなかなかありません。ですから他の病院から愛育病院に転院されてくる方が多くなりました。埼玉県・千葉県・神奈川県と遠方から来る方が増えました。まだ妊娠週数が経っていないのに破水してしまい絶対安静を必要とする人、お腹が張ってきてしまった人etc.も入院してきます。 とにかく赤ちゃんを守るために、妊婦さんもスタッフもお腹の赤ちゃんにお願いします、「まだ生まれてきちゃダメよ、もう少しお腹の中にいてね」。お腹が張って止まらない人や早くに破水してしまった人は、安静で点滴などの治療をします。日常生活のことは何もしないで、ただただ安静にしてもらうのです。でも一日中ベッドの上で過ごすというのは退屈なことです。まして経産婦さんですと、上のお子さんのことが気に掛かり、さぞつらい入院生活を送られていることと思います。私たちナースも妊婦さんとともに、「一緒に乗り越えていきましょうね」と一致団結します。そして、みんなで力を合わせて『小さな命』を守っていくのです。 そんな中でやっと、もうこれくらいの週数ですといつお産になっても大丈夫、という時期になります。ほとんどの方は、入院中に陣痛がきたり破水したりしてお産に進みます。心配と不安の入り混じった入院生活を乗り越えての出産、少し小さめに生まれたけれど、無事に分娩を終了しホッとした笑顔は、私たちスタッフにとって何よりうれしいものです。 |
『初めまして!ボランティアさん!!』 母子保健科部長 佐藤 紀子
| もうお気づきでしょうか。母子保健科での乳幼児健診に、ボランティアの方々が参加しています。母子保健科では、0歳から6歳までの乳幼児健診をしていますが、健診が終わるまで時間がかかることも多く、子どもたちがあきてしまったり、疲れて泣いてしまったりすることがあります。そこで、ボランティアの方に、子どもたちと遊んだり、赤ちゃんをあやしたりするお手伝いをしてもらうことになりました。ボランティアは、グレーのストライプのエプロンに赤い名札が目印です。残念ながら、まだ活動日は限られていますが、みかけたらお気軽に声をかけてください。ボランティアの方々にとっても、小さい子どもたちと過ごす時間は、将来、家庭や社会で役立つ貴重な体験となることでしょう。
よいボランティア活動となるよう、皆様のご理解とご協力をお願いいたします。 |
=栄養講座=『脂肪の まめ知識』 栄養科 岡田 由美
| 従来成人病予防の基本は、動物性脂肪を控え、植物性脂肪を増やすということでした。しかし、最近の疫学調査や動物実験などの結果により、脂肪についての考え方に新しい知見が加わりました。
動物性脂肪である肉と魚に含まれている脂肪は全く異なった働きがあり、肉に多い飽和脂肪酸は血中のコレステロールを増加し、動脈硬化を促します。一方、魚を多く食べる民族は心筋梗塞が少ないということがわかっており、魚油中のDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)は、善玉コレステロールを下げずに悪玉コレステロールのみ下げます。また青皮の魚に含量の多いDHAは乳児の脳や網膜中で重要な働きをしているので、妊娠期や授乳期には特に必要とされています。 植物油では、リノール酸にコレステロール低下作用があるということで、健康ブームにより日本人の摂取量は過剰になっているといわれています。新たにリノール酸の過剰摂取は発癌の促進、過酸化脂質の生成や、アレルギー疾患を増やすなど健康上好ましくないということがわかってきました。同じ植物油ではオリーブオイル、菜種油、調合サラダ油などに多いオレイン酸は、過酸化脂質の生成が少なく、かつ悪玉コレステロールのみ下げ、善玉コレステロールは下げないという点で、肉の摂取が多いにも関わらず心筋梗塞が少ない地中海ダイエットとして注目されています。 このように脂肪は、肉、魚、植物油で異なった種類の脂肪酸が含まれ働きも異なります。肉はロースよりももも肉を選び、魚は一日一回を目安に、また豆腐や納豆も摂取し、植物油もリノール酸に偏らずに用いたいものです。1種類に偏らず、他種類の食品からバランスよく摂取すること、そして量をとりすぎないこととともに、抗酸化物質(E・C・βカロチン・ポリフェノール等)をとることがすすめられています。 |